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こはならむ



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こはならむ

わたしのアール

作詞:くらげP
作曲:くらげP

わたし、屋上で靴を脱ぎかけた時に
三つ編みの先客に、声をかけてしまった。

ねぇ、やめなよ

口をついて出ただけ。
ホントはどうでも良かった。
先を越されるのが、なんとなく、癪だった。

三つ編みの子は、語る。
どっかで聞いたようなこと
「運命の人だった どうしても愛されたかった」

ふざけんな
そんなことくらいでわたしの先を越そうだなんて!
欲しいものが手に入らないなんて
奪われたことすらないくせに!

「話したら楽になった」って
三つ編みの子は、消えてった。

さあ、今日こそはと靴を脱ぎかけたらそこに
背の低い女の子、また声をかけてしまった。

背の低い子は、語る。
クラスでの孤独を
「無視されて、奪われて、居場所がないんだ」って

ふざけんな
そんなことくらいでわたしの先を越そうだなんて!
それでも、家では愛されて
温かいごはんもあるんでしょ?

「おなかがすいた」と泣いて
背の低い子は、消えてった。

もっと沢山の歌詞は ※ Mojim.com
そうやって、何人かに声をかけて、追い返して
わたし自身の痛みは誰にも、言えないまま

はじめて見つけたんだ
似たような悩みの子
何人めかに会ったんだ
黄色いカーディガンの子

家に帰る度に
増え続ける痣を
消し去ってしまうため
ここに来たのと言った

口をついて出ただけ
ホントはどうでも良かった。
思ってもいないこと
でも、声をかけてしまった。

「ねぇ、やめてよ」

ああ、どうしよう
この子は止められない。わたしには止める資格がない。
それでも、ここからは消えてよ。
君を見ていると苦しいんだ。

「じゃあ今日はやめておくよ」って
目を伏せたまま消えてった。

今日こそは、誰もいない
わたしひとりだけ
誰にも邪魔されない
邪魔してはくれない

カーディガンは脱いで
三つ編みをほどいて
背の低いわたしは
今から飛びます。